|
作者 富井
|
|
2005/09/30 Friday 00:00:00 JST |
|
~もう秋なのにようやるわ 10/1~2 一泊二日(前夜発)
メンバー
3年 富井 良介 CL
内田 勇太
小橋 良平 SL
栗原 和也 F
9/30
今年最後の沢なのである。9:10小田急に乗り込む。10分程すると、我々のザックを興味深そうに見ていた外人がついに話しかけてきた。さあ、困ったこと になった。周囲の乗客から失笑が起こる。結局我々は自らの言語能力のなさをまざまざと見せつけられ、彼は満足げに下車していった。今後東京理科大学の国際 評価が下がったとしたら原因の一端は我々にある。
追い討ちをかけるように、神楽で久米さんに引きずり回されすっかり出来上がっていた内田が激しい尿意を訴え、やむなく相模大野で途中下車。
渋沢で軽く壮行会。軽くなかった。タクシーで大倉まで行き、シュラフに入ったのは1時過ぎもいいところ。もはや夏ではない。きっと明日は寒いのだろう。
10/1
寝不足で水に入って心臓マヒ起こすんじゃねーぞ。大倉バス停から入渓点までは歩いて1時間半くらい。変哲のない砂利道がひたすら続く。河原に着くと、家族 連れのキャンパーがテントを張っていた。7:30入渓。書策新道の合流点で足止めを食いちょっと時間を費やす。明るく開けた水無本谷の下流も、セドの沢に 入るとすぐに陰鬱なゴルジュ地形に変化した。閉塞感がなかなか良い。
13m滝は直登不可能。左巻き。左股分岐を超えると3~5mの登り応えのある滝が連続する。天気はこれ以上はない晴天という感じ。即ち雲が一つもない。予想に反して気温も相当高く、真夏以上の沢日和だった。
やがて沢地形は、一旦明るくなだらかな河原へと変化する。が、それもつかの間で、今度は沢筋がぐっと細くなり、前方に塔ノ岳へ続く尾根が見え隠れする。後 半の10大滝は、まずシンショウに直登してもらう。といっても最後尾の俺が着いたときにはすでに下から2~3mのホールドに手をかけていたのだが。途中下 から見た限りではかなり苦戦していたようだ。スリルいっぱいのアクロバティックな登攀を繰り返す。おぉ!体が真横になっている...栗しぐれには内田が見 つけた巻き道を行かせる。我々がもたもたしていると、後ろからおじさんが単独でやってきた。丹沢を一通り制覇しているというので、我々が今日たどるであろ う尾根の向こうの情報の少ない大日沢について訊いたところ、さすがに行った事はないようだ。ただ、中流で別れるオバケ沢は特に難しいところはなく、下降も 時間がかからないとのこと。今時わらじを履いた貴重な人種である。
以降は水も涸れ、脆い岩はいかにも丹沢らしい。沢筋が曲がりくねっているので、先頭のほうから前触れもなく石が落ちてくる。メットを忘れた内田には恐怖。簡単そうでも背丈以上の滝は一人ずつ行く。
12時ちょっと過ぎ、新大日のコルに出た。ヤビツの方を小屋まで上がり大休止。ライターが濡れてしまったので内田に「おそ松君のイヤミ」柄のライターをも らう。ミニラーメン(マグカップヌードルというのか)を食し40分程休憩した後、大日沢に出るべくヤビツ北面の尾根を下る。かなり急な尾根だが、この分だ と沢筋はガレたり滑ったりもう大変なのだろう。尾根下りが正解である。両方見てないから実際は分からないけどね。
大日沢は、水無川系列にも同じ名前の沢が有りこれまたヤビツに南側から突き上げているので、ネットで調べる段階で相当混乱させられた。そっちの方が有名ら しく、我々が下る方のサイトは結局一つしかなかった。まぁ、オバケ沢の分岐は河原っぽいし、暗くなってもそこまで行けばテントぐらいは張れるだろう。てな ことで下降ルートにした。もっと言えば、夏合宿を経たのでツェルト泊でもいいかって思える。連れてかれる側はいい迷惑だろう。
急な尾根を木の幹からタタタッと駆けおりて次の木の幹を抱きしめる。沢筋に出るまで1時間を要した。で、ここからは午前中とは比べ物にならない下りやすさ でどんどん距離を稼げる。ほとんど平坦な河原。上の方は分からないけれど、なるほどここを登るためだけに来たなら面白いはずはない。で、マイナーなわけだ が下降するなら嬉しい沢だ。オバケ分岐の下もそのスタンスは変わらない。大滝は3回程。いずれも左岸に明確すぎる巻き道。無理に懸垂下降してやろうかとさ え思った。
3:30頃、左手の2m程の石垣を登るとあっけなく車道に出た。アケビの話をしていたら本当に落ちていた。100m程でキュウハの合流点が現れる。とりあ えず、今日はお疲れ。橋のたもとから河原に下りテントを設営中、車道のほうから声がする。おじさんと若者がこちらに向かって何か言っている。テント禁止な んて言われんじゃねーだろうなぁなんて思いながら渋々近くに行くと全然違い、彼らはキュウハを遡行し今しがた帰ってきたのだという。なのでいろいろな情報 を有り難く頂いた。残念なのは、宮ヶ瀬まで続くこの車道上はケータイの電波が入らないことである。それを聞き、明日は塔ノ岳から大倉尾根をくだることにす る。
シンショウはテン図を書き、3人は薪を集める。着火の材料を枯葉にしてみたが、燃焼が早すぎてすぐ燃え尽きてしまう。小枝が良いようだ。火を起こしたとこ ろでシンショウがテン図を終わらせて下りてきた。日本海に前線かかる。こちらに降りてくることを気圧配置は示している。明日の午前中持ちこたえてくれれば いいのだが。
4人が揃ったので、沢水で冷えたビールを開ける。今日要所要所で苦しめられたこの2kgにたった今報われた。ベーコンの塊りを火にかざす。焚き火計画は万全だ。50度のウヰスキーに酔い、気がつくと河原で大の字になっていた。
10/2
目覚ましが鳴ったのは俺だけ。3人をたたき起こし、飯を炊き紅茶を作り、一服しに外に出ると、あの前線はどこにいるのやら、雲ひとつない快晴(後日やっと関東圏に到着した)。星がきれいだ。
出発後すぐの3つの堤防は右から、最後の1つだけは左からどれも簡単に巻ける。最後の堤防を越えると、右下にキュウハの分岐を発見。我々がいるのは四町四反沢の入り口である。キュウハの筋に戻り1本。
目の前にある13m大滝の弱点を探す。岩が脆いのが心配だが、左岸から登れそう。中、上級生はザイルなしで行けそうなので、3人は上に登りトップビレイで 栗原を登らせる。さして難しくないが、高度感がありヒヤッとさせられる。確保シュリンゲを回収しようと身を乗り出した瞬間地面がぶち抜けた(気がし た)!!すんでのところでシュリンゲの先の方を掴んで宙にぶらさがっていた。滝下まで等加速度直線運動さらすとこだった...
草の覆い被さった土のでっぱりを踏み抜いたようだ。沢筋に戻るとそこからは小滝の連続で、へつったり直登したり巻いたり、05年度ワンゲル特攻隊長シンショウさんは実に良く頑張った。楽しそうなのでサブリーっておいしいなと思う。基本的に直登が多かった。
10月に入ってもこのキュウハ沢は比較的入渓者が多いようで、クライミングテクニックのない我々の後ろには2~3人の列ができていた。大ガランの一つ手前 の二股にさしかかると早くも水が少なくなり、明るいガレの河原となる。右股へ。ここからガランまでは単調な河原歩き。大ガランで記念撮影。どんな自然現象 があったのだろう。丹沢山に続くはるか上の尾根まで崩壊している。そばにブルドーザーや何かがあれば工事現場のそれっぽくなる。どうでもいいけど。少しゴ ルジュめの左股に進みすぐの3m涸滝をよじ登ると、これまた左岸が広範囲で崩壊している巨大ガレ。沢筋はこの後50m程に渡って脆く急である。後ろの行列 は、ガレをへつって前方の尾根を越えるらしい。沢筋に沿って登ってみたが、とても無理なので彼らの後をなぞることにする。ここの落石はバカにならない。そ れに当たらないように十分間隔を空けるが、そのためシンショウとの情報交換が困難になった。そっちに気をとられて栗原をとんでもなく上まで登らせてしまっ た。内田が助けに向かった。俺の判断ミスに栗原が忠実に従ってしまった結果である。すまん。巻きは最小に。これは基本だ。小1時間かかって全員無事に尾根 越え。今回一番の難所だった。
詰めはやっぱりガレで、一旦は水流が現れるもまたすぐに見えなくなる。頂上80m下の源頭をガレが崩れないように抜き足さし足で上りきると、ここからは林の中で傾斜も緩くなる。13:20丹沢山に到着。
昨日食わなかったチンジャオロース ←漢字変換できない を作るべくコッヘルを出す。そういえば一昨日外人に“What‘s the dinner tomorrow evening?”と聞かれ、この料理をなんと言えば良いのか答えに窮したが、考えてみればもともと中国のものだしそのままで良かった のである。ちなみにピーマンは“green pepper”が一般的。一応は “pimento”でも通じなくはないらしいが、学名は「アマトウガラ シ」だから“pepper”となる。で、頂上についた後「チンジャオロース?」「Pメーン!」と意味不明の問答を繰り返していた。
結局カレーうどんも平らげて14:05塔ノ岳にむかって出発。恒例の新人養成合宿はここ2年天気が悪かったので、丹沢の景色をみるのは1、2年にとっては 初めてなのだろう。塔ノ岳まではきっかり1時間かかった。登りはこれでおしまい。後は大倉バス停に向かって通称「馬鹿尾根」をひたすら下るだけ。結構足に 来ている。途中1本とると、みなさんお疲れのようでデカザックに仰向けにしなだれかかり眠りだす。普通ハイキングコースでこういう人達はあまり見られな い。我々は浮いた存在なのだ。案の定きれいな女性ハイカーがこちらをちらりと見てウワ~何勘違いしてんの的表情で目を伏せ、足を早めて下っていった。~ だったよ、と寝そべってる内田に言うと、それを狙ってたんだよ~、と負けを認めなかった。狙ってたとはどういうことか?
登山道における尾根取り付き点まで来ると、17:45とかなり暗くなってきたので急ぐ。2人のおじさんと会う。懐電をつけていたので、我々は彼らにパラサイトすることにした。出すのが面倒だったのである。
18:10大倉バス停到着。すぐにバスが来るということで、急いで着替える。バスで渋沢に行き打ち上げ。乾杯の音頭を店員にとられる。ちょっと迷惑なサービスだ。
電車で40歳くらいの夫婦の方からせんべいをもらう。栗原は飲みすぎで完全にイッテイル。家についたのは23時過ぎだった。木村さんに帰京のメールを入れる。後日、ちょっと心配していたと返ってきた。申し訳ない。そもそも救助要請時刻の記入ミス。
キュウハ沢1本だとアプローチは車が便利。タクシーは呼べないので注意。初級の沢が物足りなくなったら、キュウハがお勧めである。沢のエッセンスが 詰まっている感じで緊張感が持続するので自分の成長をみるのにもちょうどいいと思う。セドの沢の方が安全ではある。大日沢は...
あと丹沢全般としてヒルが多いらしい。自宅に帰り整理していたザックのいたるところに宿泊していたとDOさんが言っていた。今回はいなかったけど。
文責: 富井 良介 |
|
最終更新日 ( 2007/11/01 Thursday 00:27:16 JST )
|