| 99年度 夏合宿大雪パーティ |
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| 作者 村井 | |
| 1999/08/12 Thursday 00:00:00 JST | |
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期日:1999.8.12ー8.22
やはり船の中は退屈で、私と徳永と一年で階段の側に座り込んで大貧民ばかりやっていた。貞子っていた藤ノ木は大貧民を独占していた。
昼飯を食った後は自由時間にし、5時半ごろ再び集まって、今年もフィッシャーマンズワーフに行く。後悔するほど食いまくって港を散歩しながら帰る。途中、路上で弾き語りをしている若者がいた。客は誰もいないが、その脇を通り過ぎようとしていると、香西がなにやら歌に反応している。感動したらしく、財布を取り出すと、漱石を軽く放り込む。カッコイイ、しかし酔いが醒めれば事の重大さに気づく、とみんなで笑いながら帰る。日高パーティはカラオケに行ったようだが、私達は眠かったので、おとなしく床に就く。
みんな夏合宿に向けて気合を入れて髪を短くしてきている。私は、ついついケチってしまい長いままで何かこもりがちだ。周りからの助言や苦情もあり床屋に行く事を決心する。年商日本一とかいう妙に安い床屋があり(1500円くらい)突入する。さっぱりしたところで、便所で水を汲み、バスで糠平営業所まで行く。糠平温泉まで行ったが、タクシーが呼べないとの事だったので、そのままバスでUターンして営業所でおろしてもらった。近くのガソリンスタンドでタクシーを呼ぶ。途中で上士幌営林署によってもらい、計画書が着いているかを確認する。やがて、30分ほどでユニ石狩岳登山口に到着。登山口の前の草むらにテントを張る。張っているとき、急に雨が降り始め、しょっぱなからいやな思いになる。天図を書こうとするもラジオの入りが悪く声がかすれている。あえなく失敗。 行動時間 料金
ここでラーメンを食い、しばらく休む。水を汲みにいって、みんなで水浴びして体を洗う。大一本をとったので、はりきって出発する。しかし、音更の登りではかなりやられて、へとへとになってしまったのでここでもビールを出す。ぬるくなっているが、とてもうまく感じられる。音更を少し下ったところで天図にプロットする。私はこの間、一人草むらで爆睡してしまった。 テン場についてから外で飯を作る。稜線上なので風が強く少し寒い。夜になって空を見上げると星空がものすごい。一年二人はここまですごいのははじめてらしく、とても感動している。流れ星もいくつも見えて、その都度江尻は願い事を恋人、恋人と叫んでいた。ラスト一個流れ星を見たら、テントに入ろうと思っていたがなかなか出現しない。寒い中辛抱しているのに、とういらいらしていると、なんとbigなキツネが現れる。思わぬ宿敵の登場に少しあせるが落ちついて石を投げつける。しっぽが体くらい大きく、テントの周りをぐるぐるを周っている。やばいなぁと思いつつ9時ごろ就寝すると案の定キツネが戦いを挑んでくる。テントを噛み付き、引っ張ってくる。ずっと追い払っていたが、テントを確認してみると20cmくらいの大穴があいている。とりあえずガムテープで修理してなんとか寝る事にする。その後夜中に、私が寝ぼけていたらしく、テントの下からキツネが来たとともって大声を出したら、藤ノ木が暴れまくり徳永に顔をけられていた。真夜中に大騒ぎとなったが、疲れすぎてそれからは速攻で眠れた。 行動時間 テン場 水場 使用行動水 4.5本、コーヒー
本来の行動予定は沼の原までであったが、あまりの暑さでみんなバテバテで、根曲がり廊下ではまる事もかんがえると今日はここまでにしたほうが良いということになり1289にテンパることにする。しかし暑くて何もする気が起きない。少しだらだらしたあと、水場の看板に従って藪こぎをする。道が余りはっきりしないので念のため赤布をつけていく。15分くらい下ると、沢から水が出てくる。多量に有り、気持ち良く水浴びをする。一年も連れてこれば良かったと思い、もう一度くる事を考えかえりは赤布を回収せずに戻る。 テントを建て、少しくつろいだ後さぁ水浴びに行くかというときになって雨が降り出す。雨はすぐに土砂降りになり、雷がなっている.みんなで雨水をためようという事になり、バールやコップを外に出しておく。私は、何を思ったか直接土の上に置いてしまったので、雨で跳ね返った泥で飲めたものではなかった。すると、江尻が雨の中外に飛び出していき、フライにたまった水をバールに移しみんなに配ってくれた。フライにたまった水とは言えめちゃうまい。甘味があってめちゃすっきり?江尻はパンツ一枚でずぶぬれで帰ってきて、おつかれさんでした。 その後も雨は降り続き、テントの中は水がたまりウォーターベッドになっている。なんとかしようといろいろ試みたが、就かれたので酒を飲み7時には就寝。
テン場 水場
今日はついに根曲がり廊下だ。と意気込んでいるといきなり徳永が「どっちかなー」といいつつ水場のほうへ下ろうとする。昨日水汲みにいったばかりなのに、しかもルートには赤布がしっかりとついているのに、やってくれるぜ、見せ付けてくれるよちくしょー。 気を取りなおして再出発。どんどん進んでいくと、北西方向に道が下っている。踏み跡は有るものの、少しはっきりしない。そして小さな広場に出る。踏み跡は下っているが、北東方向には藪こぎした痕がある。下るにはどう考えても早いので、私達も北東奉公に藪こぎをする。するとどこかの大学の赤布が有る。これを頼りに行くと、俣道が下っている。しかもその道もこれでもかというくらいに怪しい。一度もとの赤布の地点まで戻り、更に北東方向に徳永と二人で偵察に行くと、あっさりとすぐ脇にしっかりとした道を発見。どうやら私達は踏み痕を外れて、その横を強引に歩いていたようだ。この後は順調で、地図で現在地を確認しつつ、方向を保って進んでいく。踏み後も思った以上にしっかりしておりどんどん進んでいたので、左に曲がるという大木も確認できなかった。 そして急登を越えると平らになり、開けた場所に出てくるのでここで一本を取る。ここに来て徳永が「荷物が重いよー、もう歩けねー」と忠別小屋に行くのを拒むかのような発言をしてくる。一番重たい荷物を背負ってたからこんどは3人で徳永の野菜を分けて持つ事にする。徳永は、何故か必要以上にザックが爆発している。 ここから先は、赤布を目印に先に進んでいくと、途中右へ折れるような道がある。これが道かと思い偵察しに行ってみると道がだんだん怪しくなってくる。地図を見ながらここで曲がるのは少し早いしもう少し登る必要がありそうだと考えていると、ここに来てはじめて他の登山客にであう。彼等は沼の原から来たとの事でまっすぐ前方から歩いてきた。彼等の来た道を歩いていくとやがてヌプン(温泉マーク)とかかれた看板に出くわす。そこは広いテン場のようになっているが昨日の大雨のせいで水がたまっている。雨が降ったら使えなさそうだ。分岐を下っていくと一気に沼が見え、はやる気持ちを押さえつつ進んでいく。徳永は押さえられなかったようで、すっ転び血を流している。消毒してから歩いていくと一つ目の沼が現れ看板の前で記念撮影をする。ここで大声を出して叫んでいると声が跳ね返って遠くのほうから聞こえてくる。無気味で気持ち悪かったが何故か少し感動してしまった。 大沼のほとりでは二つめの嗜好品を食べる。思ったよりもはまらずに根曲がりを通過できたので、忠別小屋まで行こうかと話していたが途中からかなりガスって来て、雷がなり始めたのでまぁそうあせらずのんびり以降ということになり、五色の水でテンパる事にする。大沼の脇のテン場はやはり昨日の雨でぬかるんでおり、張れたものではない。この辺りになると、小さなリュックを背負った人達とよくすれ違うようになり、さすが大雪と思ってしまう。五色の水に行く途中広い場所が有りここがテン場か?と思いザックを下ろし水場を探しに行く。少し先に登っていくと、五色の水という看板とともに真横にみずが流れ、しかもとても快適なテン場があるではないか。急いでみなを呼びに行き快適なテン場にテン張る。しかし、快適だと喜んだのもつかの間、テン場のすぐ脇に人のキジがあり、その裏の踏み後を歩くとキジッペが乱れ打ちしてある。慌ててキジに石を載せ封印する。だが、臭いは漏れてくるのでどうしても気になる。テントはふた張りはできそうでもう一つのほうにしようかとも思ったが、面倒くさいのでキジ臭いのを我慢する。その後もう一つのテン場に4人くらいのおばちゃん連中がやってきてテン張っている。すると六花亭のチョコだよといってチョコを片手に誘惑してくる。「いやーすいません」とくれるものはもらわねばと思いみんなで分けて食べる。激ウマ信じられん。キットカットやベスト3なるチョコとは何が違うって値段が違う。とても良かったみんな感動してキジのことは忘れそうになる。だめだった。
水場 行動水
準備も整ったので、おばちゃん達に別れを言って出発する。おっ鼓からの登りはとてもなだらかでゆったりとしている。しかし今朝の雨で道はぬかるんでおり歩き難い。少し歩いていると晴れ間も見え、景色がとてもきれいな事に気づく。徳永が写真を取りたいというので一本を取りのんびりする。大きな尾根に沿って雪渓が残っており、空の青が雲と雪渓に挟まれていてなんか変な感じだった。その後もなだらかな道は続き、徳永は歩きながらもいろいろと写真を撮っている。撮っている振りかもしれない。やがて五色岳に着くが、ガスっていて化雲岳方向は何も見えない。ガスっているからピストンはカットにしようかと言うと、徳永は何言ってんだよ、行くんだよ、向こうに行けば晴れてるかもしれないと積極的。少しばかり休んでいるとガスも晴れてきているのでサブザックを持ってさぁ行こうとすると例のおばちゃん達に会う。俣有ったねといわれ出鼻をくじかれた思いで少し話しているとまたもや六花亭が登場してきた。チョコの中に乾燥イチゴが入っているという懲りようで、一口食べてみるとやっぱりうまい。信じる事ができない。口の中で甘いとすっぱいがとても良いバランスでなかなか言葉ではうまい事表現できんけど、とにかく凄かった。あのおば様達には大変感謝しています。ありがとう。 しばらくして化雲岳に向かって歩き出す。ここからの道は景色もよく、途中木道がずっと続いており、とても歩きやすい。適当な場所で記念撮影をしたがその直後に藤ノ木がめがねを落下させレンズがこなごなになってしまった。悲しそうにレンズの残骸を拾い集める藤ノ木を見てみんな胸が一杯になってしまったのか、言葉がのどに詰まって声が出ない。痛恨の一撃を食らった藤ノ木を慰めつつも、化雲岳にむけて歩き始める。なだらかな道を歩きつづけると、ピークに大岩が見えてくる。ピークにつくと目の前はすごい崖が広がっており、風がとても気持ち良い。ここにある大岩はどうも登れるようで脇に踏み跡らしきものが続いている。登ろうかと思ったが、横はものすごい崖だし、でもあの上に登ったらかなり気分いいなと自分と葛藤しつつも危険は冒せない、というか非常に恐いのであきらめる。ここからの展望は途中ガスが出てきてしまったため、トムラウシや旭岳は残念ながら見る事は出来なかった。五色岳に戻ってからこんどは忠別避難小屋に向けて歩き始める。私はどうも背中がチクチク痛み下るたびに激痛に襲われる。のろのろと後ろからみんなの後をついていき、やっとの思いでテン場につく。その日は、明日には治っていてくれ、と思いながら眠りに就くと、夜、徳永がいきなり「んーあーん」となんとも悩ましげな声を発しているではないか。これを聞いて私と江尻は爆笑していたが、とても不気味で後味が悪く、複雑な思いで寝付きがよろしくなかった。
水場 使用行動水
忠別沼をあとにして、少し登ると一人のおじさんがテントや服などを乾かしている。挨拶をしたついでに少し話をする。このおじさんと分かれてからたらたらと、なだらかで平坦な道を歩く。途中の三笠真道はまだ、通行禁止で、熊を調査しているらしき人が見回っていた。白雲岳避難小屋のテン場に着き、少し休んでいると、さっき話をしていたおじさんがやってきて、自分はもう下る事にしたから余った食料を貰って欲しいといってくる。米をくれるというが、私達も米は充分もっているし、重くなってしまうから遠慮しようかと思ったが、徳永はありがとうございますと、とても嬉しそう。よく考えると、別に歩荷しなくともその分食いまくれば問題ないという事に気づき、くれるというものは全部貰う事にした。餅や漬物、こんぶなどを貰い、思わぬ臨時食料に皆とても嬉しそう。おじさんにも荷物が軽くなって助かった、貰ってくれてありがとうとまで言われて、いやーいいことしたよ、と4人で納得して早速食い始める。このあと、私を除いた3人は白雲岳ピストンに向けての準備をする。私は背中が痛くて、もう動く気力も無かったので、独り残ってテントを立てることにする。ピストンから帰ってきて話を聞くと、頂上は野球場のように広くなっているらしく展望もかなりいいとの事だった。今度は、みんなで甲子園を聞きつつ大貧民をする。ここのところトランプは大活躍でしょっちゅうやってる気がする。気がつくとテン場には他のワンゲルらしき人もたくさんおり、中高年の人と若者が入り混じって20張りくらいテントが張ってある。ここのテン場はとても快適で小屋がなんとも言えずカッコイイ。水場もしっかりと整備してあるが、ラーメンの残り滓とかが落ちていて、少し嫌な気分になる。どっかのおじさんはここはエキノの心配はないといって水をがぶがぶ飲んでいたがやはりどうもそのままは飲む気にはなれなかった。ここの小屋には管理人が居て、7時までには食料やその他の荷物はすべてテントに入れておくようにと見回ってくる。やがてあたりも皆寝静まり、私達も寝ようという事になりシュラフに入るが、例の若者達は夜遅く迄騒いでおり、非常にうるさい。まったくけしからん。
テン場 水場 使用行動水 一本
しょうがないのでいつも通り甲子園を聞きつつ昼寝をする。日差しが強く、体がとても熱い。しかし太陽が雲に隠れると急に冷えてきて寝れなくなってしまう。そのうち、トランプを始めるが、いつも通り藤ノ木は不調気味。勝負師藤ノ木は徳永との負け犬対決で、6と3を持っていて、まず先に6を出した。あっさり徳永にかわされる。3を必死に握り締めて戦っている藤ノ木は、自分がすでに負けていて、勝負は完結している事に気づいていない。もっと早く気づけよと言いたくなるくらい頑張っていて、少し悲しくなってしまった。待ちに待った飯の時間になったが、今日の飯はケララカレー。名前が怪しくてうそ臭かったが、いろいろなスパイスが入っておりとてもうまい。それでもまだ腹が減るので、7時半ごろには寝てしまった。この頃から風がとてもつよくなりだしたが、真夜中になって江尻が「フライが飛ばされそうですよー。」と叫んでいる。どんなもんかと思い外に出てみると、フライはテントに結び付ける紐だけになっている。おまけにポリタンも四方に飛び散っており、みんなで拾い集め、フライと一緒にしまっておく。この間藤ノ木は寝たふりを決め込んでおり、反応しない。時計は2時を回っていてとても寒い中、うまいなぁ藤ノ木と思いつつまた寝た。
テン場 水場 使用行動水
アスファルトの道路を見て少しほっとしたが、まだまだ先は長い事を考え、どうも落ち着かないので、しばらくして出発する。ここの旭岳ビジターセンターは無料休憩所になっており、また大雪山の歴史博物館のようなものがあった。天人峡に向かって歩いていたのだが、最後の下りはとてもうざったく、だらだらと長かった。やっとの思いで天人峡についたと思ったら出てきたのは自販機の前で、非常にタイミングが悪い。邪念を振り払おうと自販機の横のベンチで休む。皆で羽衣の滝を見にいき、いろいろと下界の誘惑に駆られた会話をする。 その帰り藤ノ木はトイレにいってたらふく水を飲んだと喜び勇んでいる。しかし、どうみてもこのトイレの水は浄水してあるとは思えず川から水をくみ上げただけのものとしか考えられない。早まってしまった藤ノ木にみんな「やばい、おわったな」とか、言いたい事をいっている。 後ろ髪を引かれる思いで天人峡を後にする。近くのホテルで水を汲んでクワンナイ川出合まで歩く。ここはいつも通り車道わきの看板から入るが、報告書を見てみると一度川におりて再び林道に戻るとある。しかしこれは崩れた道をそのまますぐに登り返して林道に戻るという意味で、私達はそれを勘違いして、河原に下りて少しの間歩いてしまった。徳永はこのまま河原を歩いてポンクワンナイ川との出合までいこうと言っている。しかし地図上にははっきりとダムがあるし、過去の報告書はすべて林道を歩いているため、とりあえず付近に見えた赤布を頼りに斜面を登ってみる事にした。上は広く平らになっており少し薮を漕ぎつつ進んでいく。やがて斜面は急になってきたが強引に進んでいると上の方が明らかに人工的に石を積み上げ、その周りを針金で囲んだものが、ずっと斜面の上に有る事に気づく。どうみても怪しいと思われれうので、必死に薮こぎしながら登っていくと、なんとそれが林道であった。今までの苦労は何だったのかと思えるほど歩き易く、あっという間にポンクワンナイ川の出合いに着く。林道の上にテン張り早速薪を集めにいく。今日のめしはスパゲティーで、久しぶりにいつもと違ったものが食える、とみんな張り切って薪を集めている。焚き火で作り食ってみるが、やはりここにきてのスパゲティーは威力絶大で、いつも食べなれているものがとても新鮮に感じられ、とても感動してしまった。この日はその他にコーヒーを2杯とお湯をのみとても満足。焚き火の前でトランプをしつつ、酒をのみ早めに寝る。天気はどんよりと曇っており明日は少々心配なかんじである。 この日の夜、藤ノ木が「江尻は?」と寝言を言っている。何のことを言っているのか分からなかったが、注意深く聞いてみると、どうも夢の中で大貧民をやっているような感じであった。江尻はそれを聞いて笑いながら「貧民」とかいっている。私が、じゃぁ、「裕朋さんは?」と藤ノ木に聞き返してみると、急に黙り込んでしまった。どうやら裕朋さんは登場人物ではなかったみたいだ。藤ノ木の安眠を妨げてしまってごめん。
テン場 水場 使用行動水 1.5本
テン場には13時ごろ到着する。出合いの目の前に左岸にテン場は有るが、林の中でうっそうとしてる。本日の飯についてカレーにするかチャーハンにするかで少々揉め事が起きるが、無事カレーを食うということで決着がつく。今日も焚き火をしてコーヒーやお茶をのみ喉を潤す。歯を磨いた後、テントの中でトランプをするが、やっぱり藤ノ木は弱すぎる。そして最後には半ギレ状態になっている。そんな中、ラスト一回をやろうという時、ここでトップになった人は自分の好きな歌手やアイドルの夢が見られる、というたまってきた野郎たちの寝言のような情けないバトルが始まった。みんな目がギンギンになっており、手に汗握るような暑い戦いが展開され、からくも私は一位となる事が出来た。ヨロコビもひとしおで、狂ったようにウキウキしてしまった。ベリは藤ノ木の指定席で、とてもつらそう。私はSPEEDの夢を見ると、心に決めていたのでその夢がかない、興奮を押さえつつシュラフに入った。 行動時間 テン場 水場 使用行動水
。 天気は一面曇っているが、たまに青空が見える程度で、すこし肌寒い感じである。やがて8m魚止めの滝が出てくるが右岸から巻き、10m滝は左岸から越えていった。その後すぐに滝の瀬13丁が始まる。大きな滑り台のようになってずっとナメ滝が続いているが、その途中で一本を取った時、徳永がまっさきに個人マットをもって滑り始めた。しかし残念無念、徳永は全然滑らんくて、けつでずってばかりいる。そのうち「さみー」と言って何もしないで帰ってきた。それからはあまりの寒さで誰も滑ろうとはしない。みんなで写真を撮ったり行動食を食ったりした後、私がナメ滝を走っている姿を写真にとってくれ、と言って走っていると、調子にのり過ぎて小さな穴にはまりすっ転んでしまった。ずぶ濡れになってしまったのでもう滑るしかないと言って、いつになく控えめな3人を連れ出してみんなで滑る。みんな勢いよく滑っているが、徳永だけはようすがおかしい。けつでジャンプしながらちょっとずつ前進している。もうどうにもならないという感じであった。 その後もナメ滝は続くが光が照っていないためか薄暗く、そのきれいな姿をよく見る事ができない。途中からもう見飽きたという感じで、ひたすら進んで行く。7mオーバーハング滝は右から高巻いて、古いザイルを頼りに登っていく。 この後、10mと40mの滝の間の岸壁を登り、高巻いていく。この後も小さな滝が出てくるが、問題なく進み、しばらくして振り返ると「?」マークが山の斜面に浮き上がっている。遠いので見にくいが、頑張って目を凝らしていると絶対見える。水もそろそろ涸れてきたというところになり、念の為水を汲んでテン場を探す事にした。昨年の林太郎さんたちの泊まったテン場を横目にみつつ上へ上へと進んでいくと、やがて広いカールに出る。ここは目の前に岩場があり、周りは花畑で雪渓から水も流れているという、かなりいいテン場であった。 この頃には天気も晴れてとても気持ちいい。腹が減っていたのでダブルラーメンを食い、つまみも食ってしまう。一息ついて、さぁ酒でも飲もうかとしていると、遠くのほうでグォーグォーという地鳴りのような叫び声のような音がする。一同みな熊だと思って、めちゃめちゃびびってしまう。あまりの恐怖で何も手につかない、辺りを少し偵察したりしながら、もう寝るしかないという結論に達する。落ち着いて眠れないのでラジオをつけっぱなしにして不安を少しでも解消しようと試みる。 他にも1パーティ登ってきており、上でテン張っている。熊の事で頭がいっぱいで混乱していたので、その中高年の方に私と江尻で「今、熊の鳴き声しませんでした?」と聞きに行ってみる。おじさん、おばさん達はやさしく、「だいじょうぶだよ、スプレーもってるから、もし熊が来たらコッヘルたたいてこっちへ走ってこい。」といって、とても頼もしくて勇気づけられ、ほっとする。あと、テントの周りに小便をしておけば、熊は、近寄ってこないよ、と教えてもらったので、そのとおりにテントの周りに振り絞ってばらまく。テントに入ったら安心してぐっすりと寝てしまった。 *テン場についた後、徳永が裸で寝転がっていたが、むくりと起き上がると背中に赤い点がついている。藤ノ木が「あー」と叫んでいるので、良くみてみるとなんと山ダニがついているではないか。この前の日に江尻が山ダニみたいなのに噛まれたと言っていたので、確認してみると、全く同じものが徳永の背中にくっついている。体はだいだい色で、頭は黒の5mmくらいの大きさをしたものが、くっついている、というよりもくい込んでいる。徳永は「早くとってくれー」と叫んでいるので、手でひっぱってみるが全然とれない。みていても、何か気持ち悪くて、頭がカラダに入り込んでいるのが判る。何度も引っ張ってようやく取れたが、下山してから手術が待っているので、かなりへこんでいた。
テン場 水場 使用行動水 0.5本
やがて動けそうなぐらいに明るくなったので、出発する。大きな岩がゴロゴロしているところを歩いていき、しばらくして沼の横で一本とる。ここの景色は苔が覆い尽くしていてすごいらしいが、猛ガスでほとんど何も見えない、おまけにめちゃめちゃ寒くてじっとしていられない。徳永は必死こいて写真を撮っているが、写っているかどうかも定かではない。寒いので早々に出発し、稜線に出たが、ガスで何も見えず徳永が登山道を通り越して進んでいる。後ろに居た私からもかすんで見えるぐらいになってしまい、こっちに登山道の印である黄色のマークが打ってあるぞと呼び止めて、トムラウシのピークを目指し進んでいく。 トムラウシ山のピークに着くも、突風が吹いており落ち着かない。寒い寒いと言って行動食を食っていると、反対側から半ズボンのおっちゃん(香港映画に出てきそうな)が登ってきて、すげー何考えてんだこの人と思ってしまった。ここを下ったところにあるキャンプ場では、二人の若者がチャリをもって歩いている。何がしたいのか不明だったが、こういう人も居るのかと思いつつひたすら歩いていく。楽しみにしていた黄金が原も一度も拝めずに、強風と闘いながら進んでいき、三川台で一本とる。小雨まじりの天気になってきたので雨具を着て、休んでいると眠くなるので、一発体操をしてから出かける。少し歩くと水場へ繋がると思われる分岐に出る。視界が悪く、水の確認はできなかったが、私達は双子池で水を汲む予定だったのでそのまま通過する。コスマヌプリへの登りは薮であり、道も見にくく多少ガレた場所もある。また、双子池へ下る道もずっとやぶで、足元が見えずに石や木につまづいたりしてコケてばっかりいた。ここは木の根この上を歩くといった感じだった。まぁ踏み跡はしっかりしているので迷う心配はないと思う。長い事下っていき、やっと今回のテン場双子池に着く。辺りは何も見えないが、とりあえずテン場を捜す事にした。私達は登山道の左脇の草むらの中、池の真横の辺りにテン張った。次の日知った事だが、もう少し進むと広いテン場があって、焚き火のあともいっぱいあった。 徳永が水場を探しに行ったが雪渓はどこにも無く水場は見当たらないとのことだった。双子池の水は水面に草が生えており、どうも飲む気にならない。仕方が無いので今日の行動水3本中1本しか使わなかったので、残り2本を明日に回し、私と徳永が今朝のテン場で汲んでおいた水2本を使う事にした。今日は、水はあまり使わない飯にしておいたので、とても助かった。つまみを食いながら、3時すぎに待ちに待った親子丼が登場。みんな大喜びで早速食べてみる。カレー系には飽き飽きだったのでなんとも言えぬ食感やなつかしの味に巡り合えて大満足だった。酒を飲んでいたが眠気に襲われて、5時半頃眠りに入る。
テン場 水場 使用行動水 1本
ペースも衰えず順調に登っていき、やっとの思いでピークにたつ。そういえば、ここのところ(トムラウシ以来)人に誰とも会っていない。今まではこれでもかというくらいにたくさんいたので、アプローチが悪いせいなのだろう、初日以来久しぶりに落ち着いて歩く事ができる。オプタテシケを越えてしばらくすると、雲が晴れて少しの青空を覗かせている。しばし忘れていた透き通るような青さに、みんな「オー」と歓喜の声を上げるが、またすぐにガスによって閉ざされてしまう。やがてベベツ岳に着く頃には幾分か下界のほうが見渡せるようになってきて、白金模範牧場がいきなり目に飛び込んでくる。身近に感じる下界を目の前に、この合宿も終りが近づいている事を知らされる。 石垣山はそのとおり石だらけで、意図的に積み上げたようにさえ感じる。ここを下っていくと地図上の分岐よりも手前に美瑛小屋へと続く道がある。10時前にテン場に着き、とりあえず私と徳永で水を汲みにいく。小屋から少し下った沢筋が水場となっているので、下っていってみるが、そのとき下から登ってくる登山客に会ったので、この先に水場となるような沢が有りましたかと聞いてみたところ、その人達は毎年この美瑛富士小屋に来ているらしく、ここ数年水が涸れているといったことを教えてもらった。そう言われると仕方ないので、3年前に田中さんたちが水を得た美瑛富士をトラバースしている途中にある雪渓で汲む事にした。引き返してトラバースしながら歩いてみるも雪渓はいつまでたっても現れない。どうやら融けてしまったらしい。この頃にはガスも晴れ景色も良く眺められるようになってきた。すると美瑛岳の中腹辺りに雪渓が残っているのが見える。あそこまで下れば水は確実に得られるので、1716よりすこし手前の沢筋から大体100mくらい下ったところで、美瑛岳に見える雪渓を目指しトラバースしながら下っていく。ここには熊の足跡やキジが絶え間なく出現し、本当にいつ熊と遭遇してもおかしくないといった感じで気が抜けない。ここの水は多量で無くなることはまず無いだろう。しかし小屋からは往復で一時間半以上かかるので、もういく気にはならない。やっと得た水でラーメンをつくるがとてもうまい。つまみもついつい食ってしまう。 地図を見ていると、明日、明後日の行程も短い、今日の事を考えると明日のうちに下山できそうである。その事を話しているとみんな「よーし」と下山パワーにエンジンがかかったようだ。下界を明日にしたので、予備日の飯を食おうという事になった。そして今もっている行動食をチェックしてみたところ、予備日の分を除いても異様に沢山残っている。かりんとうは一人1袋あるし、予備日の分を除いた行動食をみんなで分けたら袋がいっぱいいっぱいでとても大量。これを食っただけでもう満足でもう食えないと私が言っていると、と徳永は「まだ食える、どうしたんだよ村井」と底力を見せつける。甲子園の決勝はとても大差の試合だったがそれを聞きながら明日は遂に下山だ、と気合を入れ直していた。 行動時間 テン場 水場
この先は道がしっかりしているので、順調に進んでいく。この頃にはガスもひどくなり風がとても強い。特に十勝岳の登りでは周囲が良く見えずまたあまりの強風に思うように進まない。植物は一切生えておらず、細かな石の上を歩いていく。道はついているので、それを辿っていくが、猛ガスであり、わかりづらい。特に2008ではここは広く平らになっており、徳永が道を外して歩いていきそうになる。一定間隔で看板のようなものが立てられているのだが、おまけに道の両脇には大き目の石が並んでいるが、それにも増して視界が悪い。注意深く進んでいかなければならない。 十勝岳のピークには、ほとんどの石に何か掘ってあり、少し不気味である。 ここを過ぎ歩いていくとやがて上ホロ小屋に着く。結構立派な小屋でトイレがとてもきれい。休んでいる時、他の登山者が小屋の中に入っていろいろと話している。私もトイレにいくかと思い、トイレの中に入っていると、急にノックもせずガバっと扉を開けられる。「ごめんなさい」とか女の人の声が聞こえて来て少し焦るが、外に出てみると誰も居ない。逃げられてしまったので、仕方なく出発する。本来はここが今日のテン場であるがまだ9時なので、そのまま下山する。上ホロカメットク山は撒いていく道も有るが、怪しい感じがしたので、ピークを目指し歩く。その後も問題なく歩いていき、やがて富良野岳との分岐で一本とる。富良野岳はガスで何も見えないのでピストンはカットして十勝岳温泉への道を下っていく。安政火口のものすごい景色を背に歩いていくと、二俣の分岐に出る。左側の道を歩いていくと行き止まりになっており、その場に居たちゃんとした服を着たおじさんにこっちは違うよと注意されてしまう。最後の最後で間違って一同ややショックだったが、温泉の建物が見えてくるとついつい気が焦ってしまう。いそいそと林道を歩いていると急に駐車場に出た。車が見え、アスファルトの上を歩くことが許された時、ついに完走したんだ、もう大雪山から下りてしまったんだと思い、嬉しいのと半面少し寂しい感じもした。よくやってこれたなーと今までのことを思い出してみるが目の前に温泉があるとうまく思い出せない。温泉に入り、湯船につかって初めて今までの出来事が自然によみがえってきて、様々なことが思い出される。 温泉からのバスは上富良野行きなので今日はそこで打ち上げだ。 行動時間
水場 使用行動水 一本
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